水の都ヴェネチアは地盤沈下している?バンコクやインドネシアも

イタリアのヴェネチア(ヴェニス)は「水の都」として有名です。
名前の通り、運河が街中に張り巡らされ、ユネスコの世界遺産にも登録されている風光明媚な街として高い人気を誇ります。

実はこの街水没しているのが問題となっています。
将来水没する前に訪れるべきとも言われています。

何故ヴェネチアは沈んでいるのか

そもそも何故ヴェネチアは水没しているのかというと、

  • 気候変動による海水の水位の上昇
  • 地下水の汲み上げすぎによる地盤沈下

が原因と言われています。

ヴェネチアは海抜1mほどしかないため、高潮の影響ももろに受けます。
気候変動により150cmほど海水が上昇すると見積もられており、そうなると単純に考えて水没は必至です。

年間40回も冠水する環境にあるため、建物の老朽化も早いそうです。ユネスコの世界遺産にも登録されているのに残念ですね。

水没対策のモーゼ・プロジェクトとは

水没の問題を受けて、ヴェネチアはモーゼ・プロジェクトを進めています。

モーゼ・プロジェクトというのは、ヴェネチア市が洪水を防ぐために水中に防壁を建設するプロジェクトのことです。

2003年から開始したプロジェクトにも関わらず、高い建設コストと汚職事件の関係でいまだに完成していない状況です。

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以上、ヴェネチアの現状をお伝えしましたが、アジアの大都市でも地盤沈下の問題は深刻です。以下、タイインドネシアの事例も見ていきましょう。

タイの首都バンコクも地盤沈下している

Photo Credit:AFP

バンコクの地盤沈下のこれまでと今後

バンコクはタイ湾の30km北方の海抜1.5mの低い湿地帯に建設されました。

1970年代、バンコクは年間10cmずつ沈んだと世界銀行(World Bank)やアジア開発銀行(ADB)、日本の国際開発銀行(JBIC)は2010年に報告しています。

同報告によると、その後タイ政府は地下水の汲み上げ規制を導入したため、地盤沈下のペースは減速し他とのことです。

しかし、バンコクはいまだに年間1~2cm沈んでおり、近い将来に大規模な洪水が起こるとされています。地域によっては数十cmも沈んでおり、建物が大きく破損しているところも散見されます。

特にバンコク中心部の地盤沈下は深刻であり、2030年ごろには市全体の4割が浸水被害を受けるとされています。

バンコクが沈んでいる原因とは

バンコクの地盤沈下の原因は、800万人弱の人口を支えるための地下水の過剰な汲み上げ、また高層ビルやショッピングモールの無計画な建設と指摘されています。

バンコクは海抜が1.5mと低いため、大きな影響を受けているそうです。

バンコクのチュラロンコン大学の気候変動の専門家Suppakorn Chinvannoは、バンコクを「東のヴェニス(ヴェネチア)」と呼んでいます。

インドネシアは首都移転を決定

Photo Credit:AP

インドネシア政府、首都移転を閣議決定

インドネシア政府は今年4月29日に首都をジャカルタからジャワ島外に移転することを閣議決定しました。

具体的な移転先は未定ですが、カリマンタン島中部に位置するパランカラヤ等、複数の候補地を調査中とのことです。

移転には当然ながら大規模なインフラ開発等解決すべき課題も多いことから、実際の移転には5〜10年かかる見通しとのことです。

首都移転の理由とは

首都移転は交通渋滞やジャカルタへの人口集中による都市機能の負担増も背景にありますが、何よりも海面上昇と地盤沈下による水没の危機が大きな理由として挙げられます。

地盤沈下はジャカルタ北部で顕著であり、この10年間で2.5mも沈みました。場所によっては毎年25cmずつ沈むところもあると言われています。

2050年までにジャカルタ北部は95%も水没するという推定もあり、首都移転は喫緊の課題と言えます。

ジャカルタの首都移転は歴代大統領の悲願だった!

ジャカルタへの首都移転は今に始まった訳ではなく、インドネシア独立以降度々議論されてきました。スカルノ、ユドヨノ等歴代大統領は実現できませんでしたが、果たしてジョコ・ウィドド現大統領は実現できるのでしょうか。今後の動向に期待したいですね。

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