オーストラリアの首都はシドニーではない？！

オーストラリアの地名を聞かれたら、シドニー、ゴールドコースト、メルボルンといったところを思い浮かべるでしょうか。

しかし、オーストラリアの首都を聞かれて即答できる方はいますか。シドニーと答える方が多いかと思いますが残念ながら違います。

正解は「キャンベラ」です。

シドニーは2000年にシドニーオリンピックが開催されましたし、オペラハウスやハーバー・ブリッジといった名所もあります。オーストラリアで抜群の存在感を誇る経済都市なだけに、思わずシドニーが首都と思ってしまうのも無理はないかもしれません。

オーストラリアの首都キャンベラの概要

キャンベラは人口約40万人、面積は814.2㎢、人口密度は鹿児島県ぐらいで、オーストラリア第８の都市です。

キャンベラ（Canberra）の語源は、現地先住民族の言語Ngunnawal語のKamberraと言われており「人々が出会う場所」「人々が集う場所」という意味だそうです。首都の名前にふさわしいですね。

しかし、キャンベラは行政機能に偏った都市であり、施設は国会議事堂（冒頭の画像）をはじめとした官公庁等、地味な都市ということで旅行客もあまり訪れない街です。

なお、日本からキャンベラには現在（2019年8月）直行便は飛んでおらず、シンガポール等を経由しないと行けません。

オーストラリアの首都がキャンベルになるまでの経緯

ヨーロッパ人が移住するまで

オーストラリア大陸は、ヨーロッパ人たちが移住する前までは先住民族アボリジニが居住していました。

1606年オランダ人がオーストラリア大陸を最初に発見します。オランダ人たちの上陸地は赤道付近の亜熱帯地域で、その周辺のみを探索し、植民地には向かないと判断したため、オランダはオーストラリアを植民地にしませんでした。

1770年にはかの有名なキャプテンクックが東海岸に上陸し、イギリス領として宣言しました。その後イギリスは領土を拡大していきます。

ゴールドラッシュによるシドニーとメルボルンの発展

19世紀オーストラリアにはイギリスの植民地として6つの州がありました。

そのうちのニューサウスウェールズ州の州都はシドニーであり、ヴィクトリア州の州都はメルボルンです。

19世紀前半まではシドニーはオーストラリアの中心地的な存在でした。

1851年にニューサウスウェールズ州とヴィクリアス州で金が発見され、両州はゴールドラッシュで発展していきます。

しかし、メルボルンの方が港からの貿易の利便性が良いことから、メルボルンは急速に発展し、1880年代にはシドニーを抜き、両者にはライバル関係が生じました。

シドニーとメルボルンが争った結果、キャンベラを首都に

オーストラリアでは1901年にイギリスからの独立を果たし、連邦制国家としてスタートしました。新たな首都をシドニーにするかメルボルンにするかで10年程論争がありましたが、1908年妥協案としてキャンベラを首都とすることを決定しました。

間違えやすい首都のリスト

ここではついでにその他間違えやすい首都を列挙していきたいと思います。

ブラジル

首都はリオデジャネイロではなく、「ブラジリア」です。リオのカーニバル、2016年のリオデジャネイロオリンピックの印象が強いと思うので、間違えやすいかもしれませんね。

ベトナム

 首都はホーチミンではなく、「ハノイ」です。人口規模においてもGDPにおいてもハノイを上回り、旅行客に人気なホーチミンですが、首都はハノイなんですね。

スリランカ

コロンボではなく、「スリジャヤワルダナプラコッテ」です。以前はコロンボが首都でしたが、1985年にスリジャヤワルダナプラコッテに首都移転しました。ちなみにこの首都名は長すぎるので、通称「コッテ」と言うそうです。

アラブ首長国連邦(UAE) 

世界一の高層ビルのブルジュ・ハリファ、ヤシの木の形をしたパーム・ジュメイラ等豪奢で有名なドバイと思いがちですが、実はUAEの首都は「アブダビ」です。

スイス

スイスの首都は、国際都市ジュネーブでも経済都市チューリヒでもなく、「ベルン」です。首都がベルンと聞いて驚く肩は多いみたいですね。

まとめ

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